相撲観戦でおなじみの動作、「四股(しこ)を踏む」。
大きく足を上げ、どっしりと踏み下ろすこの動きは、ただの準備運動ではありません。
実はこの「四股」には、古代からの意味や信仰が込められているのです。
「四股」の語源はどこから来た?
「四股」の語源については諸説ありますが、有力なものとして以下のようなものがあります。
「四股=四つの脚」説
「股(また)」という漢字が「脚」を意味することから、「四股」とは「四本の脚」を象徴すると考えられています。
これは、相撲が元々「神と人との闘い」を模した儀式だったことに由来し、人間を超えた存在=異形のものを表すために「四本足」を想定していたという説も。
「死去(しきょ)」と語感が似ているため避けたという俗説
「しきょ」と「しこ」は音が似ているため、縁起を担いであえて「四股」という漢字をあてた、という俗信も。
これは後づけ的な解釈ですが、相撲界の言葉にはこのような忌み言葉の回避が多く存在します。
「地を踏み鎮める」宗教的儀礼
古代、**土を踏み鎮める儀式=地鎮(ちしずめ)**のような意味合いがありました。
四股を踏むことは、邪気を払ったり、場を清めたりする神聖な行為。
現代でも、力士が四股を踏むときに手を広げて地を見据えるのは、まさにこの精神の表れです。
四股が持つ文化的な意味
実は、四股を踏むことで「足腰が強くなる」だけでなく、邪気を祓うという意味がありました。
そのため、力士が土俵入りの際に四股を踏むのは、単なるルーティンではなく、土俵という「聖域」を清める行為でもあるのです。
また、古くから農耕儀礼や神事と結びついた相撲において、地面を踏むことは五穀豊穣を願う行為でもありました。
つまり、四股は「武道」と「信仰」が融合した、日本独自の文化の結晶なのです。

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